こんな疑問に答えます。
- 公共職業訓練と求職者支援訓練の違い
- 公共職業訓練と求職者支援訓練の選ぶときの基準
この記事を書く私もかつてキャリアの岐路に迷ったときに公共職業訓練を一つの選択肢に入れたことがあります。
でも制度がややこしくてよくわかりづらい…
結局当時は他にやりたいことが見つかり利用しなかったのですが、元同僚や友人の中にはこの制度を上手に活用して無料で学び、希望の転職を実現している人も多いので、キャリアに役立つ制度であることは間違いありません。
とはいえ、きちんと制度を理解しないとせっかく利用しても転職に結びつかなかったり、最悪の場合はよくわからずにスタート地点にすら立てない…ということもあり得るます。
そこでこの記事では公共職業訓練と求職者支援訓練の概要についてわかりやすくまとめているので、「公共職業訓練と求職者支援訓練ってなに?」「どっちを選べばいいの?」という場合は最後まで読んでみてください。
公共職業訓練と求職者支援訓練とは
公共職業訓練と求職者支援訓練は、公的な金銭支援を受けながら新しいキャリアを築くために必要な職業スキルや知識を習得することができる制度です。
どちらにも共通するのは離職中・失業中に受講できます。(他にも在職者訓練・学卒者訓練・障害者訓練が別途用意されています。)
なお、これらの訓練では以下の分野について自分が希望するものを選んで学ぶことができます。
✓訓練コースの種類
事務系全般、経理・簿記、IT、建設、製造、サービス系、介護、デザイン、理美容、住宅リフォーム、OAシステム開発、Web設計、3DCAD、第一種電気工事士、宅地建物取引主任者、介護職員初任者研修 等
※企業からのニーズが高待っている分野(上記一部含む)や女性向けコース等もあります。
① 公共職業訓練
公共職業訓練は雇用保険受給資格がある人が対象です。(詳細は「ハローワークインターネットサービス」よりご覧ください。)
費用に関しては大半のコースが無料(テキスト代が必要な場合がある)で受けられるほか、受けとれる手当の種類が多く、基本手当、通所手当、受講手当、条件により寄宿手当などがあります。
訓練期間は3ヶ月〜2年間で、選択するコースや対象者により異なります。国・都道府県のほか、委託された訓練機関を利用して必要な知識を学び、身につけることが可能です。
② 求職者支援訓練
求職者支援訓練は雇用保険受給資格がない方が対象となります(受給終了者も含む)。
要件を満たすことで職業訓練受講手当を受け取ることができ、公共職業訓練と同様に受講料は原則無料です。
訓練期間は公共職業訓練よりも短く、2ヶ月~6ヶ月程度のコースが一般的。民間の訓練施設、専門学校が実施しています。
公共職業訓練と求職者支援訓練のどっちを選ぶべき?
公共職業訓練と求職者支援訓練の対象者は前章で説明しましたが、実は対象者に該当するかに関わらずどちらも選択可能なようです。
主の対象者が決まってますが、別に雇用保険受給資格(失業保険もらう資格)があってもなくても、公共職業訓練と求職者支援訓練のどちらも受講することが可能です。
引用元:かたてまに読むブログ
どちらでも選べるのであれば何を基準に選べばいいのでしょうか?
これらの制度を利用する目的は「希望の職業に就職・転職すること」なので、それぞれの就職率を確認することは重要です。
公共職業訓練
└施設内訓練:87.5%
└委託訓練:75.1%求職者支援訓練
└基礎コース:59.4%
└実践コース:63.8%
政府が発表している資料によると、結果は公共職業訓練の施設内訓練がもっとも就職率が高いのですが、それぞれ集計方法が異なるため、単純に「公共職業訓練の方がおすすめ!」とは言えません。
とはいえ、前述のとおり「希望の職業に就職・転職すること」がもっとも重要なので、「公共職業訓練、求職者支援訓練のどちらを選択するか」を考えるよりも、「どの分野(コース)を選べばできるだけ早く希望の就職・転職を実現できるか」で選ぶのがおすすめです。
公共職業訓練と求職者支援訓練はそれぞれ受講できるコースが違うだけでなく、申込可能なタイミングも異なります。
このため、以下3点を照らし合わせながらハローワークや興味のある訓練校に相談してみるのが一番確実です。
- 学びたいことや身につけたいスキルはなにか。どちらにその分野のコースがあるか。
- あなたが離職する時期や再就職を実現したい時期はいつか。
- 訓練期間中の生活費は実費だけで十分か。
まとめ
これらの制度はややこしくてわかりづらく、調べている間に時間が過ぎてしまうこともよくあることです。ギリギリになって焦ってもすぐに申し込みできるものではないからです。
ハローワークへの相談やコースへの申込み自体は在職中でも可能なので、悩んだり迷っているならまずはハローワークや興味のある訓練校の無料相談に参加してみるのがおすすめです。
注意点としては一つだけ話を聞いただけで決めてしまわないこと。いくつか話を聞きに行って比較検討してみることで本当に自分に適したプランが見つかるはずですよ。
自分のやりたいことがわからない、何が向いているか知りたいという方は以下の記事も参考にしてみてくださいね。