先日の面接で希望年収を低く言ってしまった…。志望度の高い会社なのに、このまま低い金額で内定が出たらどうしよう。訂正したいけど、言い出したらマイナス評価されないかな?
面接で希望年収を低く伝えてしまったとき、多くの人が同じように「不利になるのでは?」と不安を感じます。実際、転職活動では希望年収の言い方ひとつで合否や条件に影響が出ることもあります。
ですが安心してください。希望年収を低く言ってしまっても、正しい手順とタイミングで訂正すれば挽回は可能です。
この記事では、以下の内容を解説します。
- 希望年収を低く伝えた後に訂正する具体的な手順
- 訂正するのに最適なタイミングと注意点
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私自身が希望年収を低く言ってしまった後に挽回できた体験談
この記事を書く私はこれまでに3回の転職経験があり、そのうちの1回では第一希望の会社の面接で希望年収を低く伝えてしまう大失敗をしました。しかし、その後きちんと訂正を行い、最終的には希望どおりの年収で内定を得ることができました。
同じように悩んでいる方にとって、私の経験と具体的な対処法が少しでも参考になれば嬉しいです。
希望年収を低く言ってしまったら不利になるのか?
面接で希望年収を低く言ってしまったとき、多くの人が心配するのが「これで不利になるのでは?」という点だと思います。実際、その不安は正しいです。
なぜなら、企業に伝える金額はあなたの市場価値を判断する材料のひとつだから。
希望年収を低く伝えたことで、「この人はお金にこだわらないタイプだ」と見られたり、場合によっては「安く雇えるかもしれない」と思われてしまうリスクもあります。
企業からどう見られるのか
採用する企業側の視点に立つと、希望年収を低めに伝える応募者は次のように見られがちです。
- 年収への意識が低い:「キャリアアップより安定志向なのかな」と判断される
- 市場価値の自己評価が低い:自分のスキルや経験に自信がないと感じられる
- 交渉が苦手そう:採用後の給与交渉や昇給要求もしてこないのでは、と予想される
つまり、「こだわりがない=柔軟でいい人材」ではなく、「自己評価が低い=弱い人材」、もっと悪くいうと「都合のいい人材」と解釈される可能性があるのです。
希望年収を低く伝えて不利になるケース/ならないケース
では、希望年収をうっかり低く伝えてしまった時、実際に不利になるのはどんなときなのでしょうか。
✔️不利になるケース
- 最終面接や内定直前で低い希望を伝えてしまった場合
- 希望年収を前提に給与テーブルや内定通知が決まってしまう場合
- 企業が「この人はこの金額で満足する」と思い込み、上積みの余地がなくなる場合
✔️不利にならない(なりにくい)ケース
- まだ一次・二次面接など、条件が確定する前の段階
- 転職エージェントを経由して訂正できる場合
- 「計算を見直したら実際の想定年収はもっと高かった」というように根拠を持って訂正できる場合
つまり、希望年収を低く言ってしまったからといって、必ず不利になるわけではありません。
ただし、訂正が遅れるほど不利になるリスクは高まるので、放置してしまうのが一番危険です。
希望年収を低く言ってしまった後に訂正するベストなタイミング
希望年収を訂正するときに一番大切なのは、できるだけ早く伝えることです。
面接の場でも、面接後でも、時間が経てば経つほど訂正は難しくなります。ここでは、状況ごとの最適なタイミングを整理しました。
①面接中に訂正する場合(難易度:低)
面接の場で「希望年収はいくらですか?」と聞かれたとき、思わず低めに答えてしまうことはあります。ただ、その直後であればまだ挽回可能です。
- 「すみません、先ほど申し上げた金額ですが、実際には○○万円程度を希望しています。」
- 「直近の給与見込みを確認したところ、もう少し高い水準になるので、希望も修正させてください。」
このように、その場で言い直す勇気を持つことが一番確実です。企業側も「情報を修正した」と受け止めるだけなので、後から訂正するより印象は悪くなりません。
②面接後~次回面接までに訂正する場合(難易度:中)
面接が終わった後に「やっぱり低く言いすぎた」と気づくケースも多いでしょう。この場合、次回の面接を待たずにできるだけ早く連絡するのがベストです。
- 企業の担当者と直接やりとりしている場合 → メールや電話で訂正を伝える
- 連絡先がわからない場合 → 転職エージェント経由で訂正を依頼する
社会人として「重要なことを早めに伝える」のは当然のマナーですし、むしろ誠実さが伝わる場面にもなります。
③最終面接後・内定後に訂正する場合(難易度:高)
ここが一番シビアな段階です。
✔️最終面接後
訂正が難しくなるのは事実ですが、「給与見込みが想定より上がった」といった明確な根拠があれば、ダメもとで伝える価値はあります。企業の採用意欲が強ければ、調整してもらえる可能性もゼロではありません。
✔️内定後
内定通知が出た段階では、年収条件はほぼ確定しています。この段階で金額を上げることは極めて困難です。どうしても修正したいなら、転職エージェントに交渉を依頼するしかありませんが、成功率は極めて低いです。
希望年収を訂正するときの具体的な伝え方
希望年収を低く伝えてしまったとしても、前章で紹介した適切なタイミングを踏まえて、伝え方さえ間違えなければ挽回できる可能性はかなり高まります。
ここでは、実際に使える例文をシーンごとにまとめました。
例文:面接で直接伝えるとき
面接中に「希望年収はいくらですか?」と聞かれた際に言い直す場合や、次の面接で訂正する場合のフレーズです。
「先日お伝えした希望年収についてですが、直近の給与明細を確認したところ、当初の想定よりも高い金額となりそうです。そのため、希望年収も◯◯万円程度に修正させていただきたいと思います。」
「少し訂正させてください。前回は控えめにお伝えしてしまったのですが、実際の見込みを踏まえると◯◯万円を希望しています。」
ポイントは、根拠を添えて淡々と伝えること。
「やっぱりもっと欲しいです」ではなく、「数字の確認をした結果」と説明するだけで印象は大きく変わります。
例文:メールで伝える場合
面接後に気づいた場合は、次回の面接を待たずにメールで訂正するのがベストです。
件名:希望年収について訂正のお願い(氏名)
株式会社◯◯
採用ご担当 ◯◯様先日の面接では貴重なお時間をいただきありがとうございました。
面接の際にお伝えした希望年収についてですが、改めて直近の年収見込みを確認したところ、当初の想定よりも高くなる見込みです。
つきましては、希望年収を◯◯万円程度に訂正させていただければ幸いです。急な訂正となり大変恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
◯◯ ◯◯(氏名)
メールの場合は簡潔に、事務的に伝えるのがポイントです。感情的な言い訳をせず、「確認した結果、修正が必要だった」という姿勢で。
例文:転職エージェント経由で訂正する場合
転職エージェントを利用している方は、転職エージェント経由が一番おすすめの方法です。基本的には全ての必要な連絡事項を代行してくれるので、直接伝えるよりもスムーズで、角が立ちにくいのがメリット。
「先日企業様にお伝えした希望年収ですが、直近の給与見込みを再確認したところ、実際には◯◯万円程度を希望したいと考えています。企業様にもその旨を訂正いただけますでしょうか。」
転職エージェントは交渉のプロなので、「年収を訂正したい」=「評価を下げる」とは限りません。
むしろ、適切な市場価値を伝えるサポートをしてくれるので、一人で悩むよりも安心して訂正できる方法です。
希望年収を低く言ってしまった後に挽回できた理由【体験談】
私は過去の転職活動で、第一希望の会社の面接で希望年収を低く伝えてしまうという大失敗をしました。
当時は「今の年収より少し上がればいいかな」と軽く考えてしまい、前年度の源泉徴収票をベースに希望額を答えていたんです。
ところが後になって給与明細を確認してみると、今年度の見込み年収は前年度よりもかなり高くなっていることに気づきました。つまり、私は実際の市場価値より低い金額を企業に伝えてしまっていたのです。
でも、自分なりに工夫してその後のプロセスを進めた結果、企業側も「根拠がある訂正」ということですんなり納得してくれました。そして最終的には、本命の会社からから希望の年収水準で内定をもらうことができました。
こうして私が希望年収を訂正し、結果として希望の年収水準で内定を獲得できた背景には、いくつか理由があります。
理由①:訂正後の希望年収に明確な根拠があった
私は自分の伝えた希望年収が低いことに気づいてから、すぐに改めて給与明細を集計し、今年度の想定年収を正しく計算しました。そして、その根拠を整理したうえで希望年収を訂正したいことを正直に伝えました。
選考の比較的早い段階でロジカルに希望年収を説明することができたので、企業側も納得してくれたのだと思います。
理由②:複数社から同じ水準で内定をもらえていた
この時重要なのは、同時期に選考を受けていた他社にもしっかりと訂正したい金額を伝えておくこと。私の場合、これにより、訂正後の金額で内定を提示してもらえたことが大きな後押しになったと思います。
つまり、複数の企業から同じ水準で評価されていたことが、「やはりその年収レンジが妥当だ」という信頼につながったと考えています。
理由③:焦って妥協する姿勢を見せなかった
選考が始まる前から「ご縁があれば転職したい」というスタンスを崩さなかったことで、企業からは「条件次第では他社に行くかもしれない」と思われ、結果的に希望条件で内定をもらうことにつながりました。
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希望年収を低く言ってしまう失敗を防ぐための準備方法

私が希望年収を低く言ってしまった最大の原因は、事前準備の不足と余裕の欠如です。
私自身も「前年度の源泉徴収票をベースにすれば大丈夫」と安易に考えてしまった結果、実際の想定年収より低い金額を伝えてしまいました。
こうした失敗を防ぐためには、必ず次の3つの準備をしてから面接に臨むことをおすすめします。
準備①:今年度の想定年収を把握する
まずは、自分の年収を正しく把握することが何より大切です。
私は転職活動を年度末にしていたのですが、毎月の給与明細を合計してみたところ、前年よりも約100万円も年収が上がっていることに気づきました。理由は昇給やボーナス、手当の増額、残業時間の増加など。
忙しいとつい確認を後回しにしてしまいますが、ここを怠ると私のように「低く言ってしまった…」と後悔することになりかねません。
給与明細は会社の人事システムや勤怠ツールからダウンロードできますし、源泉徴収票も毎年必ず発行されます。最新の数字をベースに「今の市場価値」を把握することが第一歩です。
準備②:自分の年収相場を知るためのツールを利用する
次に大事なのが、転職市場における自分の相場感を知ることです。たとえ自分の年収を正しく把握しても、自分がこれから企業へ伝えようとする年収相場が「高すぎるのか/安すぎるのか」は相場を知らなければ判断できません。
相場を知る方法はいくつかあります。
- 求人票に記載されている年収レンジを参考にする
- 転職サイトの「年収統計データ」を確認する
- 転職エージェントに直接聞いてみる
とくにおすすめなのはビズリーチを使うことです。ビズリーチでは職務経歴を登録すると、企業やヘッドハンターから直接スカウトが届きます。つまり、自分の市場価値が「どの年収レンジで評価されるのか」をリアルに知ることができるのです。
ビズリーチは転職活動中にすでに希望年収を伝えてしまった後でも気軽に導入できるので、希望年収の相場感を確認するためにも早めに登録しておくのがベストです。
準備③:希望年収の幅を持たせる
最後に、希望年収を伝えるときは「◯◯万円です」と一点だけで言い切らない方が安全です。理由は、幅を持たせることで交渉の余地を残せるから。
例えば「600〜650万円を希望しています」と伝えておけば、企業側も「この範囲であれば調整可能」と考えてくれますし、自分も下限を割らなければ納得感を持って進められます。
逆に具体的な金額を低めに固定して伝えてしまうと、その金額で内定が出てしまうリスクが高まります。
この3つを準備しておけば、「希望年収を低く言ってしまった…」という失敗を未然に防げるし、すでに希望年収を低く言ってしまった人でも自信を持って、訂正することが可能です。
とくに2つ目の転職市場での自分の相場感を知ることは交渉する際には強い武器になるので、ぜひ意識してみてください。ビズリーチのようなサービスに裏打ちされた信頼感と客観的な評価が持つ効果は思っている以上に絶大です。
希望年収を低く言ってしまった後の交渉を有利に進めるために活用すべき転職サービス
希望年収を低く言ってしまったとき、最大の不安は「もう挽回できないのでは?」という点。でも実際には、転職サービスをうまく活用することで、自分ひとりでは難しい交渉も有利に進められます。
たとえば、自分に適した転職サービスを使うことでこうしたメリットが得られます。
- 自分のキャリアが転職市場でどれくらいの価値で評価されるのか、スカウトや求人情報から「数字」でわかる
- 専門のキャリアアドバイザーが間に入って、あなたに代わって企業に条件を交渉してくれる
- 面接で言いづらい希望年収も、プロの言葉で正しく伝えてくれるので安心できる
- 複数の企業から同じ水準のオファーが届き、「やっぱりこの金額が妥当なんだ」と自信を持てる
こうしたサポートを受けられるのが、先ほど紹介したビズリーチやリクルートエージェントなどのサービスです。
私自身も転職エージェントを通じて複数社から同じ水準のオファーを得られたことで、「希望年収はこれで正しい」と確信が持てました。
転職は、一人で戦うのではなく、転職サービスを上手に利用できた人が、最終的には希望年収で転職できる確率が上がるので、ぜひ活用してみてください。今からでも遅くはないですよ。
✔️希望年収を訂正したいときに活用したい転職サービス
ビズリーチ
【公式サイト】https://www.bizreach.jp/
ビズリーチは転職エージェントではなく有名企業の非公開求人や高年収の求人を紹介してもらえる転職サイト。
一般的な転職サイトは自分から求人情報を探して気になって求人に応募しますが、ビズリーチの場合は企業やヘッドハンターからのヘッドハンティングを受ける仕組みです。
他の転職サイトやエージェントに比べてハイレイヤーの求人情報を多数取り扱っているので、年収UPの転職にチャレンジしたいなら登録必須。
ビズリーチ経由でのみ応募できる非公開求人も多いので、年収が一定以上なら登録しておきましょう。
希望条件をある程度絞って転職活動したい人や受け身で転職活動している人、特定の業界や職種の知識豊富なヘッドハンターからの紹介を受けたい人はビズリーチとの相性がいいはずです。
リクルートダイレクトスカウト

【公式サイト】https://directscout.recruit.co.jp/
リクルートダイレクトスカウトは、転職サービスの規模としては業界№1のリクルートが展開するダイレクトリクルーティングサービスです。
リクルートというブランドだけに、利用企業からの信頼が厚いのも特徴です。
リクルートというダイレクトスカウトは、企業から本気の直接スカウトを受け取れるサービスで、転職後平均年収950万円以上(2021年4月時点/ハイクラス会員のみ)という実績があり、このサービスを利用して年収が上がったという人は少なくありません。
転職が成功しやすい業界・職種は、金融系、マーケティング関係、経営、事業企画全般、各業種に特化したコンサルタント、機械、エンジニア系など。
このため、転職でこれらの業界・職種を目指す人は登録必須とも言えるサービスです。
リクルートエージェント
【公式サイト】https://www.r-agent.com/
リクルートエージェントは、扱う求人数と転職決定数が圧倒的ナンバー1なので登録しておいて間違いないです。
リクルートエージェントはあらゆる求人を幅広く掲載しているのが特徴。他にはない非公開求人を多数抱えているので、希望の求人が見つかります。
また、業界ナンバー1だけに、優秀なキャリアアドバイザーが多いことには定評があるので、面談して見るだけでも様々なアドバイスを得られます。
マイナビジョブ20’s
【公式サイト】https://mynavi-job20s.jp/
マイナビジョブ20’sは、 20代に特化した20代・第二新卒・既卒向け転職エージェント。 20代の転職市場を熟知したキャリアアドバイザーが、一人一人の求職者を担当し、入社までをサポートします。
人材サービスを幅広く扱うマイナビの中でも、20代を専門としているのは『マイナビジョブ20’s』のみです。マイナビの情報網を活かしつつも、20代という若年層に特化しているからこその強みがあります。
20代の転職を熟知するキャリアアドバイザーが専任でつき、内定までサポートします。 書類添削・面接対策はもちろん、内定後の条件交渉も行います。
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