そう考え始めるのが、20代後半の頃かもしれません。
でも、いざ「異業種転職」となると、不安も大きいですよね。
「もう20代後半だけど、未経験でも大丈夫?」
「年収が下がるのでは…?」
「転職できたとしても、転職後にうまくいかなかったらどうしよう」
実際、私の同僚にも、20代後半で異業種に転職してきて、半年も経たずに辞めてしまった人がいます。
この記事では、その同僚の失敗事例をもとに、異業種転職で失敗する人の特徴と、成功するために絶対に押さえておきたいポイントを紹介します。
- 20代後半でも異業種転職が可能な理由と市場の実態
- 異業種転職でよくある失敗のパターンとリアルな実例
- 未経験からの転職を成功させるための5つのポイント
20代後半でも異業種転職は可能。でも甘くはない

「20代後半から未経験の業界へ転職するのは、もう遅いのでは?」
そんな不安の声をよく耳にします。
結論から言うと、20代後半でも異業種転職は十分に可能です。なぜなら、転職市場では「若手×ポテンシャル採用」の枠がまだ残っているからです。
たとえば、転職サイト「doda」や「リクナビNEXT」などでも、「未経験歓迎」「職種未経験OK」などの求人の多くは、20代向けに設計されています。企業側としても、「まだ柔軟に吸収できる20代のうちに新しい人材を育てたい」というニーズが根強くあります。
20代異業種転職が甘くない理由
ただし、ここで忘れてはいけないのが、20代後半は「ギリギリ若手」という立ち位置だということ。
20代後半は、新卒のように「何もできなくて当たり前」とは見られません。また、同世代と比べられやすく、「この年齢でこれくらいはできるだろう」という期待もあります。
このため、 入社後すぐに活躍できないと「思ったより頼れないかも」と評価されてしまうことも…
つまり、20代後半は「チャンスがある年齢」ではありますが、勢いや憧れだけで飛び込むと失敗するリスクが高い時期でもあるのです。

20代の異業種転職で理解すべきこと
未経験の異業種に挑戦するからこそ、必要なのは「ポテンシャル」だけではありません。
- 自分の過去の経験をどう活かせるか
- 新しい業界で求められる力は何か
- 成功する人と失敗する人の違いはどこか
それを理解したうえで、しっかり準備して挑む人だけが、異業種転職を成功させられると言っても過言ではありません。
【実話】20代後半の異業種転職で半年もたなかった元同僚の話
私が以前働いていた職場のチームに、「ものすごく優秀な人が入ってくるらしい」と噂されていた20代後半の男性がいました。
前職とはまったく違う業界からの転職だったのですが、入社前から「この業務は前職でも経験があります」と話していたため、社内の期待は非常に高かったんです。
当時、私が所属していたチームは30前半〜40代中心の専門性の高いチームで、業務も忙しく、みんなが若手で優秀だという彼の入社を心待ちにしていました。
ところが、実際に彼が入社してみると…
- 与えた仕事はことごとく的外れ
- 簡単なタスクも理解が浅く、進捗が遅い
- 「できる」と言っていた業務も、まったく対応できない
期待の新人の豹変
仕事がうまくいかないことで、彼の態度も変わり始めました。たとえば…
- 言葉遣いがぶっきらぼうになる
- 指摘されると露骨に不機嫌になる
- 年齢の近い私には、「思っていた仕事と違った」と愚痴をこぼすように
そんな状態では誰も彼に仕事を任せられず、他のメンバーが彼の分の仕事をカバーする日々が続きました。
20代後半の異業種転職で失敗する人の末路
結果的に、彼は入社から半年も経たずに退職。おそらく周りからの視線もプレッシャーになっていたのかもしれません。
でも、もし彼に少しでも「素直さ」があれば、助けてくれる人もいたと思います。
未経験から異業種へ転職するとき、必要なのは「完璧さ」ではなく、「謙虚に学ぶ姿勢」です。
この経験を含めて、これまで転職後すぐに退職してしまった人を見ていると、異業種転職で失敗する人には、ある共通点があることがわかります。
次の章では、それを具体的に3つの特徴に分けて紹介します。
20代後半の異業種転職で失敗しがちな人の特徴3つ

未経験からの異業種転職は、チャレンジする価値のある行動です。でも、残念ながら、転職後すぐに辞めてしまったり、職場で孤立してしまう人も一定数います。
そこで、実際に現場でよく見かける、異業種への転職で失敗しやすい人の共通点を紹介します。
特徴①:内定欲しさに「盛った」発言をしてしまう
- 「できる」と言ってしまえば通過率が上がる
- 「やったことがある」と言えば評価が上がる
そんなふうに考えて、面接の場などで実際の経験以上に自分をよく見せようとする人は多いです。気持ちはわかりますが、これは後に自分の首を絞めるだけ。
未経験からの異業種転職では、「完璧さ」よりも「素直さ」や「学ぶ姿勢」が重視されます。
にもかかわらず、誇張した自分を演じてしまうと、入社後に嘘が発覚して信頼を失ってしまいます。
特徴②:プライドが高くて人に頼ることができない
新しい業界・職種に飛び込めば、最初は誰でもできないことだらけなのは当然のこと。
それなのに、わからないことを人に聞いたり頼ったりできず、「自分の無知を知られるのが怖い」「プライドが傷つくのが嫌」という理由で抱え込んでしまう人もいます。
その結果、仕事は進まず、周りにも頼れず、孤立してしまい、前章の彼のように、誰にも相談できずに辞めていく…というパターンに陥りがちです。
特徴③:理想だけを見て、現実を調べない人
異業種に転職する人の中には、「前職が嫌だったから」「新しいことに挑戦したかったから」
と、雰囲気や理想像だけで転職先を選ぶ人もいます。
ですが、業界の働き方や雰囲気、求められる能力、残業の多さ、人間関係など、入社後のギャップは想像以上にストレスになります。
そのギャップを避けるためには、以下のような準備が不可欠です。
異業種転職は「未知の世界に飛び込む」こと。だからこそ、勢いや理想ではなく、現実と向き合う「地に足のついた準備」が不可欠です。
20代後半で異業種転職を成功させる方法

異業種への転職で一番大切なのは、「入社後に安定して働き続けられるかどうか」。未経験の業界だからこそ、転職前の準備と職場選びの工夫が、転職後の満足度や定着率を大きく左右します。
ここでは、20代後半で異業種転職を成功させ、長く働き続けるために必要な5つのポイントをご紹介します。
①転職経験者が多い職場を選ぶ
未経験からの転職では、職場の空気に馴染めるかどうかが非常に重要です。とくに中途入社に慣れていない職場では、「新人=即戦力」「自分から全部聞くべき」といった空気が強く、転職してきた人は孤立しやすくなることも…。
逆に、転職経験者が多い職場は、以下の点で未経験の異業種転職者にとって心強い環境です。
- 人に聞きやすい雰囲気がある
- 教える側も「転職あるある」を理解してくれる
- メンタル的にも孤立しにくい
このような職場であるかを転職活動中に確認する方法は以下の通り。異業種転職を目指すなら、このポイントはぜひ押さえておいてください。
主な確認方法:
②需要が伸びている仕事を選ぶ
異業種転職で安定して長く働きたいなら、これからも需要が伸び続ける分野を狙うのが鉄則です。
現在、以下の分野は特に人手不足・成長中のため、未経験でも採用されやすく、教育制度も整っている傾向があります。
- IT・DX関連(エンジニア/Webマーケ/SaaS営業など)
- データ分析/カスタマーサクセス系の職種
- 教育・介護・医療系(地域や制度による) など
こうした分野に転職する前に未経験OKのコースを提供している職業訓練校などを活用するのも有効です。一定期間通いながらスキルを身につけ、その後就職支援も受けられます。

③これまでの経験やスキルが活かせる仕事を選ぶ
「完全なゼロから」ではなく、これまでの仕事の延長線上にある異業種を選ぶと成功確率が一気に上がります。
たとえば…
- 販売職 → 営業職(接客スキル、提案力が活きる)
- 事務職 → カスタマーサポート職(正確性や調整力が活きる)
- コールセンター → 採用・人材系(コミュニケーション力が強みになる)
企業は未経験であっても、「これまでの経験を応用できるか?」を重視しています。
職種名が変わっても、自分の過去の経験をどう活かせるかを言語化し、応募先に伝えることが成功のポイントです。
④ネガティブな情報は先に仕入れる
理想の働き方を求めて転職するのは悪いことではありません。
でも、「理想ばかり」「期待ばかり」で転職すると、入社後のギャップに苦しむケースが非常に多いです。
とくに転職後のギャップとして挙げられるのは以下のような項目です。
- 業界の離職率
- 実際の残業時間
- 昇給制度やキャリアパス
- 人間関係の傾向
これらは、転職会議やOpenwork、Twitter、知人などから事前にリサーチ可能です。また、エージェントを通じて「この部署の離職率は?」といった情報を確認しておくと安心。
⑤転職が初めてなら転職エージェントの活用が必須
最近は「スカウト型転職サイト」や「自己応募型の転職アプリ」も人気ですが、未経験×異業種転職の場合は、転職エージェントを使うのがおすすめです。
なぜなら、未経験者は、書類選考の段階で落とされる確率が高かったり、面接に進めても面接で何をアピールすべきかわからなかったり、自分の適性や求人の裏事情を知らないまま転職活動を進めてしまい、うまくいかないことが多いからです。
転職エージェントはこれらをすべてサポートし、あなたの強みを「相手に伝わる形」に変換してくれます。
そこで、20代後半で異業種転職を考えている方に、特におすすめしたい転職エージェントを3社ご紹介します。
マイナビジョブ20’s|20代・未経験の転職に圧倒的な強み
【公式サイト】https://mynavi-job20s.jp/
マイナビジョブ20’sは、20代専門の転職サービスで、第二新卒や既卒、社会人経験が浅い人にも特化したサポートが魅力。
紹介される求人はすべて「20代向け」「未経験歓迎」が前提なので、異業種への挑戦もしやすく、書類選考や面接対策なども一から丁寧にサポートしてくれます。
「今の仕事を辞めたいけど、自分に何が向いているのかわからない」「初めての転職で何から手をつけていいかわからない」そんな不安を抱えている方にぴったりのエージェントです。
リクルートエージェント|求人数No.1の安心感と対応力
【公式サイト】https://www.r-agent.com/
リクルートエージェントは、とにかく求人の数が圧倒的で、異業種・未経験職種も含め、選択肢を広く見渡せるのが強み。
とくに、「どんな業界・職種に可能性があるのか知りたい」「比較しながらじっくり検討したい」という方には、非常に頼りになる存在です。
書類添削や模擬面接といった実践的なサポートも充実しており、企業ごとの対策ができるのも大きなメリットです。転職活動をスピーディに進めたい方、今すぐ行動に移したい方にもおすすめ。
dodaエージェント
【公式サイト】https://doda.jp/
dodaエージェントの魅力は、何といっても親身な対応とマッチング精度の高さ。専任のキャリアアドバイザーが業界別に配置されており、異業種のリアルな内情や、未経験でも活躍できる求人を丁寧に紹介してくれます。
「やりたいことがまだ明確ではないけど、現状を変えたい」「転職したあとに後悔しないよう、長く働ける職場を探したい」そんな方にこそおすすめしたいエージェントです。
20代後半の異業種転職は、勢いより「準備」が未来を変える

20代後半で異業種に転職するのは、決して無謀な選択ではありません。
実際、今の日本の転職市場では20代後半は「ポテンシャル採用のラストゾーン」として、未経験からの挑戦もまだ十分可能です。
でも一方で、勢いや憧れだけで異業種に飛び込んでしまうと、前職以上に苦しい状況に陥ったり、早期離職に繋がってしまうケースも多々あります。
だからこそ、転職を「成功させる人」と「後悔する人」の差は、「事前の準備」と「自分を客観視する力」にあると言えます。
転職を考えたとき、最初の一歩は「いきなり会社を辞めること」でも「無理に求人に応募すること」でもありません。まずは、自分の可能性を知るために動いてみること。
それが、たとえば転職エージェントに登録して話を聞いてみることでも十分です。求人を見るだけでも、知らなかった選択肢に出会えるかもしれません。
「今日がこれからの人生でいちばん若い日」
だからこそ、未来の自分のために、今できる一歩を踏み出してみてください。
あなたの転職が、「転職してよかった」と心から思える選択になりますように。そして、この記事がその最初のきっかけになれたなら、とても嬉しいです。
▶︎マイナビジョブ20’s
▶︎リクルートエージェント
▶︎dodaエージェント