こんな悩みに答えます。
- 転職経験がある人の割合と年代別の転職回数
- 転職を繰り返す人で不利になりやすい人の特徴
- 転職を繰り返していても次の転職を成功させることはできるのか?
この記事を書く私は30代前半、これまでに3度の転職経験があります。世間一般からみたら転職回数は多いほうだと思います。
ですが、これまでの転職で自分が不利になっていると感じたことはなく、むしろ転職するごとにキャリアUPできたり年収を上げることができました。
このため、私の中では「転職はキャリアUP&年収UPの手段」と考えています。
他にも何度転職していても各社から引く手あまたの人も多くいるのですが、転職を繰り返してキャリアも年収も理想とは程遠い結果になってしまった人も多数知っています。
そこでこの記事では、これらの人にはどんな違いがあるのか、転職を繰り返していても次の転職を成功させるためにはどんなことができるのか、について詳しく解説していきます。
Contents
転職を繰り返す人の末路:転職経験がある人の割合
転職経験がある人は意外に多い
多くの企業ではいまだに新卒一括採用が基本で、中途採用に積極的ではないとも言われています。
それを示すとおり、20~60代の社会人男女500人を対象にした「転職事情に関するアンケート調査」(2021年2月に好評された調査結果)によると、これまでに転職経験のない人は43.4%になります。
出典:JCAST
転職経験がある割合が女性の方が多いのは、やはり結婚や出産、子育てなどのライフイベントによる影響を受けやすいからでしょう。
一方で、すでに転職経験のある人は全体の56.6%で、転職経験がない人よりも多いという結果になっています。
つまり、時代は変わりつつあり、少子高齢化社会で労働人口が減っている今、企業にとって中途採用することは必然であり、転職経験があることは当たり前になってきています。
年代別の転職回数
転職経験がある人の割合が意外と多いことはわかりましたが、転職経験がある人が何回転職しているかが気になりますよね。
厚労省の調査によると年代別の転職回数は以下のとおりです。
出典:転職Hack
やはり年齢を重ねるごとに転職回数は増えており、転職経験がある30代で3回以上転職経験がある人は5割を超えています。
つまり、30代を超えてくると転職回数が3回以上超えてくることも決して珍しくはないんす。
とはいえ、企業が採用するときに転職は何回までが許容範囲かを示した調査もあります。
出典:転職Hack
あまりにも転職回数が多い場合や一社の在籍年数が短すぎる場合は、企業が採用を躊躇してしまう可能性が高くなります。
次の章では、転職回数が多くても次の会社に転職しやすい人と、不利になってしまう人の違いについて解説します。
転職を繰り返す人の末路:不利になるのはどんな人?
転職を繰り返す人には大きく分けて2つあります。
- 会社が嫌になって転職を繰り返す人
- 将来の目標に近づくために転職を繰り返す人
この二者の大きな違いは長期的な視点でキャリアを考えられているかどうかです。
転職の採用側から見てどちらが魅力的な存在かというと一目瞭然ですよね。圧倒的に後者です。
この二者の違いについて詳しく説明します。
①会社が嫌になって転職を繰り返す人
これに該当する場合、企業はあなたの採用を考えるときに以下のような心配をします。
- 忍耐力がないのではないか?
- コミュニケーション能力が低く、他の社員とうまくいかないのではないか?
- 他責思考なのではないか?
- 働く環境に対する理想が高いのではないか?
- 今回もすぐに辞めてしまうのではないか?
転職回数が多いだけで企業はこのようなことを想定し、あなたを採用することはリスクだと考えます。
そして、結果的に転職回数が多いことを理由に次の選考には進めず、転職活動が先へ進みません。
②将来の目標に近づくために転職を繰り返す人
転職回数が多い場合、どのような事情があろうとも警戒感を示す企業は多いのですが、キャリア構築のために計画的に、あるいは戦略的に転職を繰り返す人が多いのも事実です。
そのような人はキャリアに一貫性があり、転職をするごとに着実にキャリアUPしている場合が多く、年収も段階的に上昇している傾向があります。
具体例を紹介すると、「転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方」の著者でもあるmotoさんは短大卒業後、年収240万円からスタートし、複数回の転職を繰り返すも、転職するたびによりハイポジション・高年収の転職に成功している一人です。
引用元:転職アンテナ
このように転職先の業界は違えど、スキルや経験、職種などに一貫性をもたせることで、転職回数が多くても採用企業から評価されて転職することに成功しています。
転職を繰り返す人の末路:次の転職を成功させるには?
これまで人間関係や給料・待遇への不満など、会社が嫌になって転職を繰り返してきた場合でも、転職活動のやり方によって納得いく転職を実現することは十分に可能です。
そのためにできることはこちら。
- これまでの転職に一貫性をもたせる
- 転職理由は本音と建前を区別する
- 「次が最後の転職」であることをアピールする
- 企業から直接スカウトをもらう
①これまでの転職に一貫性をもたせる
前章でも解説しましたが、これまでのキャリアに一貫性がある場合は、「キャリアに前向きだからこそ、主体的に意思決定して転職を繰り返してきた」と企業から判断してもらうことができます。
では、これまでの転職に軸がなく一貫性がない場合はお先真っ暗であるかというと、そういうわけでもありません。
転職活動でも物は言いようで、工夫することによってこれまでのキャリアに一貫性をもたせて説明することが可能です。
仮にこれまでのキャリアが異業種であっても異職種であっても可能です。
キャリアに一貫性を持たせるためには以下のような考え方で進めます。
業界や職種がまったく異なっていても、キャリアに一貫性を見いだすことはできます。例えば、社内外の折衝業務やスケジュール管理など、これまで勤めてきた企業の業務内容に共通点はいくつかあるはずです。仕事をする上で大切にしてきたことや、仕事に向き合う姿勢などにも、同じような思いがあったのではないでしょうか。
携わってきた業務を細かく振り返って、自分の得意分野や強みを整理し、志望動機と連動させていけば、おのずとキャリアに整合性は出てくるものです。
出典:doda
これらは職務経歴書や面接対策の中で進めていく必要がありますが、どうしても思いつかない場合や自分の説明に自信がない場合は転職エージェントのサービスを利用してみましょう。
おすすめはdodaエージェントの職務経歴書の添削と面接対策サービスです。担当者が採用企業視点でかなりきめ細かく添削・アドバイスしてくれます。
②転職理由は本音と建前を区別する
転職活動では本音の転職理由を伝えても全く問題はないのですが、それは転職理由が前向きなものの場合に限ります。
逆にネガティブな退職理由の場合、たとえば上司・同僚への不満、会社からの評価への不満、企業カルチャーへの不満、給料や待遇への不満などの理由をそのまま伝えてしまうのは絶対にNG。
ネガティブな理由を聞いて企業側がどう思うかを考えれば理由はわかります。
ネガティブな転職理由を聞いて企業側はあなたを採用したいと思うでしょうか?
答えは「ノー」ですよね。
転職理由を考えるときは、常に「これを言ったら企業は私と働きたいと思ってくれるだろうか?私は魅力的な人間にみえるだろうか?」ということを考える必要があります。
ネガティブな本音をポジティブな建前に変換する方法は意外に簡単です。
その具体的な方法は以下の記事で詳しく説明しているので、適切な転職理由が浮かばない場合は参考にしてみてください。
③「次が最後の転職」であることをアピールする
企業にとって、とくにコスト負担が重いのは人を雇用するためのコスト(=人件費)です。
具体的には、企業が社員のために負担しているコストは主に以下のような項目があります。
給与 | 会社が社員に支払う報酬。正社員の場合は残業代や賞与も含む |
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社会保険料 | 健康保険や労災保険などにかかる費用。会社全額負担するもの、社員と折半するものの2つがある |
福利厚生費 | 交通費や住宅手当、リモートサーク手当など会社により内容は異なる |
その他 | 採用費、研修費、パソコンなどを含む備品の貸与物の購入/レンタルにかかる費用など |
こうしたコストを考慮すると、たとえば月収30万円の社員を雇用するときに発生するコストは年間で500万円以上にもなります。
ここからわかることは、企業は多額のコストをかけて社員を採用したり雇用するので、すぐ辞めるような社員は絶対に採用したくないわけです。
だからこそ、採用するときには過去の転職回数や在籍年数を重視します。
このため、転職回数が多い人ほど「次は長く勤め続けたい」「次の転職を最後にしたい」ということをアピールする必要があります。
これに説得力を持たせるためには、①で解説した「これまでの転職に一貫性を持もたせる」ことも重要です。
また、本当に次は長く勤めるために転職先選びを慎重に行うことも大切です。とくにこれまでの転職で失敗してしまったという人は慎重に転職先を選択しましょう。
転職での失敗を減らすために効果的な手段を知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
④企業から直接スカウトをもらう
転職活動では転職エージェントの利用もおすすめですが、転職を繰り返している人こそ企業から直接スカウトをもらえるビズリーチやリクルートダイレクトスカウトのサービスを積極的に利用しましょう。
この理由は、企業からの直接スカウトをもらえる場合、書類選考免除で面接へ進めるという利点があるからです。
もっと噛み砕いて説明すると、企業が直接スカウトを送る場合、すでにあなたの職務経歴書を見たうえで、つまり転職回数が多いことを理解したうえで、それでもあなたを評価するからこそスカウトを送っています。
こうした企業は転職回数が多い人にも理解があったり、すでにその企業で働いている社員に転職回数が多い人が多数存在する場合が多く、中途採用に積極的で転職回数を重視しない傾向があります。
これらの企業が重視しているのは即戦力であったり、新しい環境への適応能力なので、転職回数が多く、様々な経験を積み、複数の職場でのノウハウを蓄積してきた人は魅力的な人材に移ります。
このため、これらの企業への転職で年収が上がる人も多いです。
こうした企業を多数取り扱うのがビズリーチとリクルートダイレクトスカウトです。
ビズリーチ
【公式サイト】https://www.bizreach.jp/
ビズリーチは転職エージェントではなく有名企業の非公開求人や高年収の求人を紹介してもらえる転職サイト。
一般的な転職サイトは自分から求人情報を探して気になって求人に応募しますが、ビズリーチの場合は企業やヘッドハンターからのヘッドハンティングを受ける仕組みです。
他の転職サイトやエージェントに比べてハイレイヤーの求人情報を多数取り扱っているので、年収UPの転職にチャレンジしたいなら登録必須。
ビズリーチ経由でのみ応募できる非公開求人も多いので、年収が一定以上なら登録しておきましょう。
希望条件をある程度絞って転職活動したい人や受け身で転職活動している人、特定の業界や職種の知識豊富なヘッドハンターからの紹介を受けたい人はビズリーチとの相性がいいはずです。
リクルートダイレクトスカウト
【公式サイト】https://directscout.recruit.co.jp/
リクルートダイレクトスカウトは、転職サービスの規模としては業界№1のリクルートが展開するダイレクトリクルーティングサービスです。
リクルートというブランドだけに、利用企業からの信頼が厚いのも特徴です。
リクルートというダイレクトスカウトは、企業から本気の直接スカウトを受け取れるサービスで、転職後平均年収950万円以上(2021年4月時点/ハイクラス会員のみ)という実績があり、このサービスを利用して年収が上がったという人は少なくありません。
転職が成功しやすい業界・職種は、金融系、マーケティング関係、経営、事業企画全般、各業種に特化したコンサルタント、機械、エンジニア系など。
このため、転職でこれらの業界・職種を目指す人は登録必須とも言えるサービスです。